LINE友達追加

メルマガ登録

RDクリニックのスタッフがお届けする美容コラム

HOMERDクリニックのスタッフがお届けする美容コラム細胞の死のメカニズム
細胞の死のメカニズム

細胞の死のメカニズム

この記事を書いた人

細胞培養技術者

細胞が自ら死のプログラムを発動して命を絶つ『アポトーシス』

『アポトーシス』という言葉はご存知でしょうか?細胞の自然死(自発死)などと言います。
具体的にどういう場合がアポトーシスかといいますと、動物の例で言えばオタマジャクシのしっぽが無くなってカエルになる、とか植物でしたら秋になると美しい紅葉が見られた後に葉が落ちる、とか人間の胎児が指を作る過程もアポトーシスです。最初はのっぺらぼうの状態で手ができ、そのうちに指の股にあたる部分が自殺していくと5本の指が見えてくるのです。

健気なのが、ウィルスに感染した細胞、自己に対する抗体を持ってしまった場合です。このような細胞はそのまま放置すると、逆に私たち自身の生命が危うくなりますから自ら死のプログラムを起動し自殺します。他に被害を及ぼさないようにするための自己犠牲です。

細胞が死ぬのはアポトーシスだけでなくネクローシスというものもあります。ネクローシスを説明する言葉として、よく“壊死”という言葉が使われます。生物組織の一部分が死ぬことです。毒蜘蛛に噛まれた部分だけ皮膚が黒く変色するというのはネクローシスですね。
アポトーシスとネクローシスは2つとも同じ“死”ですが、言われ方は全然違います。
アポトーシスはきれいな死に方、ネクローシスは汚い死に方とネクローシスの言われ方は散々です。
何故かというとアポトーシスは細胞核だけが破壊され、細胞の縮小化が進みやがて死に至るので細胞壁や他の細胞を傷つけることがなく、正常な細胞へ悪影響を与えません。それに対してネクローシスは、細胞全体が飛び散るように死に至るので細胞膜を壊してしまい、死んだ細胞から酵素が飛び出し正常な細胞を傷つけてしまうのです。
アポトーシスは発生や成長をする上で必要な、計画された「死」です。

私たち人間は自ら死を計画することなんてありませんが、より良い個体になるために細胞たちは当たり前のように行っています。そう考えると細胞たちが愛おしくなってきますね。